「ウォール街の物理学者」ジェイムズ・オーウェン・ウエザーオール、早川書房

とても面白い本です。ランダムウォーク理論、効率的市場仮説、CAPM等の限界(前提)が何とか理解できたような気にさせてくれます。
エピローグでウォーレン・バフェットの「数式をひっさげたオタクたち」(このオタクたちが金融市場のリスクを高めている!)という懸念が紹介され、それに対して著者は反論をここ見てます。でも、「超一流の物理学者とはいえない投資銀行ヘッジファンドで働く平凡なクオンツたちが自分たちが使っている金融理論、仮説の限界を正確に認識し、適切に市場で行動し続けることを期待できる?」かというと、そんなことはまあ期待できないだろうと私には思われます。

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