Entries from 2015-12-01 to 1 month

ちょっとピンぼけ

「ちょっとピンぼけ」ロバート・キャパ(文春文庫)とても面白く読めたのだけれども、余りにも面白すぎて、そこに描かれていることをそのまま信じるのがためらわれる。キャパの友人が書いた日本人の友人の後書きの一節に「キャパは母国を持たず、従ってその…

昆虫食、ちと怖い

昨今昆虫食の研究が進み、実用化も進んでいるらしい。今後我々が気づかないうちに粉末にされた昆虫が知らない間に我々の体の中に入っていくことになるのだろうか? そもそも人類は数十万年かけて食べられる木の実、脊椎動物を試み取捨選択してきたのではない…

「満州事変 政策の形成過程」緒方貞子(岩波現代文庫)

本書は緒方貞子さんがUCバークレーに提出された博士論文が書籍になったものである。知っているようで、あまりよく知らない。あるいは、自分の見解を持つほどの知識は持ち合わせていない満州事変。 この本を読み進め、自分の見解を持つほどにはまだ知識が整理…

「カムイ伝講義」と「あっかんべえ一休」

「カムイ伝講義」ちくま文庫、田中優子著「あっかんべえ一休」講談社漫画文庫、坂口尚 この二つの作品は、戦国・安土桃山期を挟んでいるが、両方とも普通の人々の生きていく様を対象にしている。「カムイ伝講義」で描かれる強くたくましい民衆の生き様、「一…