「海と月の迷路」大沢在昌(講談社文庫)

1959年、炭鉱のための島、軍艦島。5000人以上の住民が岩礁のような島に暮らしていた。学校、病院、映画館があり、そして駐在所。そこに赴任してきた若き巡査が主人公。

謙虚で、真面目で、冷静さを失わず、社会に対する自信の役割を愚直に追い求め、周囲とゴツゴツぶつかりながらも、少しづつ周囲の信頼を得ながら、事件を追いつめていく。戦後の実直な時代の雰囲気を感じさせるような気がする。私が生まれる前年の物語。

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