「ドリナの橋」イヴォ・アンドリッチ

“THE BRIDGE OVER THE DRINA”, by Ivo Andric
Translated fro the Serbo-Croat
The Harvill Press, London

16世紀にトルコによって石橋がドリナ川に掛けられる。その石橋のあるビシェグラードを舞台に、400年弱にわたる人々の営みが、オムニバス形式で綴られ、一大叙事詩となる。

橋の建設当時の過酷な労働

出来上がった橋は、自ずから街の広場となり、街の人々のみならず、周辺の村々からもヒトや物資を引き付ける

ある花嫁は婚礼に向かう道すがら、橋の欄干から身を投げる

虐げられた若者は、周囲からそそのかされて橋の欄干でダンスを踊るはめになりが、立派に踊りきる

カルパチアからやってきたユダヤ人一族、その一族の魅力的な女性ロッテ、橋のたもとのホテルを切り盛りし街の名士を惹きつける、そして徐々に没落する

トルコが退き国境が動く、オーストリア・ハンガリー帝国により鉄道が敷設され、時代は大きく動きはじめる

若者はサラエボプラハ、ウィーンの大学に進み、夏休みにはドリナ橋で社会、民族の自立を語る

栄華を誇ったムスリム系の商人、あるときは街の人々を導き、やがて時代が変わり、戦火に巻き込まれ亡くなっていく。。。

1961年のノーベル文学賞授賞作品⭐️⭐️⭐️⭐️f:id:msugioka:20180929150509j:image